事業承継、中でも経営承継(経営の後継者へのバトンタッチ)は現在中小企業の経営だけではなく、日本の経済としても大きな課題となっています。国内企業の3分の2(65.9%)で後継者が決まっていないという結果も出ています(帝国データ調べ、2011年)。
この後継者問題は、北海道の中小企業を中心とした地元経営者にとっても重要テーマです。
経営承継は大きく、後継者候補の発掘・選抜と後継者として育成の2つの課題に分かれます。ここでは、後者の育成について実践的、効果的プログラムを紹介いたします。後継者育成については、特に中小企業においては、その後継経営者候補一人だけの育成では成功しないのです。現経営者(社長)を支えている経営幹部も含めて後継経営者をサポートする次世代の経営幹部(次世代リーダー)をチームとして育成することが必要となります。
後継者経営者育成と次世代の経営幹部(次世代リーダー)の育成のキーポイントは、先に述べたことを含めて以下の7つです。
(1) | 後継経営者一人だけではなく、補佐する経営幹部チームを育成することが重要。 |
(2) | 企業のこれまでの経営のあり方をそのまま引き継ぐのではなく、経営や業界を取り巻く環境変化に対応して、変革性と柔軟性に富む資質のある人材として育成が必要。 |
(3) | 上記(2)の人材の資質を引き出すために、経営に関する知識を知る勉強だけではなく、自ら判断して現実の事業課題、組織課題に取り組んで結果を出すプロセスを通して体得する。 |
(4) | 課題解決力だけではなく、自己を見つめ最終決断者としての自己の本質(強み、弱みを客観視し、確固たる仕事観)を掴むための自己洞察と他経営者やリーダーとの交流も必要。 |
(5) | 後継経営者と補佐する経営幹部チームに共通するマネジメントの考え方・手法の習得と、チームとしての価値観の共有化と信頼関係の強化が求められる。 |
(6) | 経営者としては、この後継者と次世代リーダーの育成に関して、実際の次期経営者として必要な業務の経験(OJT)と、それをサポートする継続的な集合研修(OffJT)の計画的な実施、社内の環境づくりなどの総力戦としての取り組みが必要。 |
(7) | 経営者として、会社が新しい時代に事業を継続し発展していくための企業理念とビジョンの再構築を進めていくことまでをそのレベルに達したら任せる度量が必要。 |
KJT.次世代リーダー育成プログラム
●目的:1.次世代を担う各部門・チームのリーダーとしてマネジメントの考え方と能力を習得し、共通ベースを作り上げる。
2.管理者・リーダーとしてコミュニケーション力、リーダーシップの向上を図る。
3.現実の課題解決力を、解決の取り組みの実践を通して習得する。
●対象者:経営の後継候補者、後継者をサポートする次世代の管理者・リーダークラス
●内容:育成コース(例) 全12回、1回3時間、9か月間
前半【マネジメントと基本と目標達成】 | 後半【問題解決とリーダーシップ】 |
@会社の目的と仕事の意味、企業理念 | F問題解決の2つのアプローチ |
A経営管理者の使命と役割 | G現実問題解決1〔解決志向〕 |
B経営管理者としての自己理解 | H現実問題解決2〔アクションラーニング〕 |
Cマネジメントの3つの基本 | I現実問題解決3〔本質解決会議〕 |
Dリーダーの精神姿勢3つの指針 | Jチームづくりのリーダーシップ |
E目標達成の判断・行動の5つの指針 | K人生戦略(使命とビジョン)の確立 |
KJU.経営の課題解決力とリーダーシップ開発プログラム
〔アクションラーニング実践コース〕経営者・経営幹部(役員)、起業家、次世代リーダー等を主な対象として、現実の経営・事業課題をアクションラーニングによって解決の実践の取組み、同時に変革のリーダーへと成長を図る、9ヶ月の実践的なプログラムです。
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●目的:参加者が自らの組織・事業における現実の課題に取り組み、継続的な実践活動で、参加メン
バーがその組織・事業において現実の成果をあげること。同時に、その実践プロセスを通し て
相互に経営や事業の課題解決力の向上とリーダーシップ開発の2つを目的とする。
●参加者:中小企業経営者・幹部、事業責任者・拠点長、起業家、次世代リーダーを参加対象者と
する(原則として1 業種1 社とする)。
●内容:毎月1回の会合(1日)全6回。アクションラーニングの基本や質問スキル、チームづく りを学び、
原則、毎回全員の課題解決セッションを行う。適宜、コーチングも実施。
●参加費:(9ヶ月間):180,000円(消費税別)
※6回の会合費とフォローアップのメーリングリスト、コーチング等を含みます。
*詳細ご案内は⇒こちら
KJV.エグゼクティブコーチングと経営者ミーティング
●目的:本人(経営の後継候補者)が、マネジメントの「人・組織、金、事業、情報等」の各分野で『なぜ?(目的・意味・根拠)』『何をどうする?(戦略・戦術)』を経営の視点で徹底的に考え
てもらうことで、経営者としての物の見方・考え方を醸成する。
同時に、異業種の経営者とのミーティングの機会を通して、経営の考え・実践を体感する。
●参加者:中小企業の経営後継者(候補者)及び次世代リーダーの中核となる人材
●内容:毎月1回のコーチングセッションと経営者との会合(全6回)。
※このプログラムは弊社パートナー、株式会社A.S.C.との協働で実施します。